
動画の“修正地獄”を防ぐ:初回ラフで合意するポイント
動画制作でよく聞く悩みがあります。
- 修正が何度も発生して終わらない
- 「イメージと違う」と言われて振り出しに戻る
- 忙しい時期に限って修正対応に追われる
実はこれ、動画のクオリティが低いから起きているわけではありません。多くの場合、原因はもっとシンプルです。
最初に決めるべきことを、決めきらないまま制作が進んでいる――これが「修正地獄」の正体です。
この記事では、初回ラフ(最初の試作品)で必ず合意すべきポイントを整理し、動画制作の「修正地獄」を防ぐ考え方を分かりやすく解説します。
なぜ動画は修正が増えやすいのか?
動画は、完成するまで完成形が見えにくい制作物です。
文章やチラシと違い、テンポ・雰囲気・音・間(ま)・演出の強さなどは、実際に見てみないと判断できません。
そのため、次のような「感覚的なズレ」が後から一気に噴き出します。
- 「思っていたよりテンポが早い」
- 「ちょっと堅すぎる」
- 「もっと柔らかい感じがよかった」
だからこそ重要なのが、初回ラフの段階で“方向性の合意”を取ることです。
初回ラフは「完成度」より「方向性確認」が目的
初回ラフは完成品ではありません。目的はただひとつ。
この方向で進めていいかを確認すること
ここで「細かい修正」に入りすぎると、本来合意すべきポイントが曖昧なまま進んでしまいます。
まず見るべきなのは、
- この動画、目指す方向は合っている?
- 伝えたい印象はズレていない?
という大枠です。
初回ラフで必ず合意すべき5つのポイント
① テロップ量(多い・普通・少ない)
テロップは、修正が最も増えやすい要素です。
- しっかり読ませたい → 多め
- 雰囲気重視 → 少なめ
「多め/普通/少なめ」だけでも先に決めると、後半の修正が一気に減ります。
あわせて、数字表記・専門用語・字幕の有無なども、この時点で共有できると理想的です。
② テンポ(早い・普通・ゆっくり)
テンポの好みは、人によって大きく違います。
- 展示会用 → 少し早め
- サービス説明 → 落ち着いたテンポ
「もう少し早く」「なんか間延びしてる」と言い出す前に、基準となるテンポ感を言葉で合わせておくことが大切です。
③ トーン(雰囲気・空気感)
トーンとは、動画全体の空気感です。
- 堅い/信頼重視
- やわらかい/親しみやすい
- 元気/ポップ
あわせて「煽り表現はNG」「ふざけすぎない」など、やらない表現もここで決めます。
④ NG表現(社内ルール・リスク対策)
後から一番困るのが「これは出せません」という修正です。
- 効果を断定する表現
- 他社比較の言い回し
- 数値・実績の扱い
- 社内規定・業界ルール
NG表現は初回ラフ前に共有しておくと安全です。
⑤ ゴール(見た人に何をしてほしいか)
意外と忘れがちなのがここです。
- 問い合わせをしてほしい
- サービス内容を理解してほしい
- 営業説明を短縮したい
ゴールが曖昧だと、「もっと情報を足したい」「やっぱりここも説明したい」と修正が膨らみます。
この動画を見た人に、何をしてほしいかを初回ラフで必ず確認しましょう。
修正地獄を防ぐための“制作体制”の整え方
窓口は1人、決裁者を明確にする
修正が増える最大の原因は、複数人がバラバラに意見を出すことです。
- 制作側との窓口は1人
- 社内の最終決裁者を明確にする
これだけで、修正回数は大きく変わります。
フィードバックは必ず「一本化」
たとえば、
- Aさん「テンポ早く」
- Bさん「もっとゆっくり」
この状態で制作側に戻すと、必ず迷います。
社内で意見をまとめてから戻すのが、スムーズな進行の基本です。
修正回数と変更ルールを決めておく
次のルールを最初に決めておくことで、お互いに無理のない進行ができます。
- 修正は◯回まで
- 合意後の方向転換は「変更扱い」
よくある質問
Q1. 修正が多いのは、制作会社の問題ですか?
必ずしもそうではありません。多くの場合、事前の合意不足が原因です。
Q2. 初回ラフで細かく直してもいいですか?
方向性確認が最優先です。細部は後工程で調整する方が効率的です。
Q3. 社内で意見が割れた場合はどうすればいいですか?
窓口担当者が整理し、最終決裁者の判断を仰ぐのがベストです。
Q4. NG表現はどこまで決めるべきですか?
業界ルール・社内規定・法的リスクに関わる部分は必須です。
Q5. 内製動画でもこの考え方は使えますか?
はい。内製でも合意項目を整理することで修正時間を大きく減らせます。
まとめ
動画制作の修正地獄は、頑張り不足ではなく準備不足で起きます。
- 初回ラフは方向性確認
- 合意項目を言語化
- 窓口とルールを整理
これだけで、制作は驚くほど楽になります。
動画制作を効率よく進めたい方、修正に振り回されない体制を作りたい方は、広島動画制作.comにお問い合わせください。

