
BtoBサービスの説明で一番起きがちな詰まりは、「情報はあるのに伝わらない」ことです。LPも資料も動画も用意したのに、商談や問い合わせ前の段階で「結局なにをしてくれるの?」が残ってしまう。
この状態は、コンテンツ量の不足というより“順番”と“前提共有”の設計ミスで起きるケースが少なくありません。
そこで有効なのが、図解(情報設計)と動画(体験設計)の分業です。図解で全体像・比較・手順を短時間で理解してもらい、動画でユースケースや導入後の動きを想像させる。
本記事では、LP・資料・動画に共通で使えるテンプレを軸に、実務で迷わない作り方と、指標で検証しながら改善する進め方をまとめます。
なぜBtoBのサービス紹介は「結局なにをしてくれるの?」になりやすいのか
伝わらない原因は“情報量”ではなく「順番」と「前提」
BtoBは検討期間が長く、見る人の関心も分かれます。担当者は「自社の課題に効くか」を知りたい。決裁者は「費用・リスク・根拠」を見たい。ここを同列に並べると、理解が進まず“よく分からない”で止まりやすくなります。
伝わらないサービス紹介に多い状態は次の通りです。
- 課題より先に機能が並ぶ
- 対象(誰向けか)と適用範囲(どこまでできるか)が曖昧
- 効果の根拠(事例・体制)が後半に埋もれる
- 次の行動(CTA)が複数で迷う
文章だけだと理解コストが高い:関係性が見えない
文章は正確ですが、BtoBの複雑さ(フロー・役割・料金・比較)を短時間で理解するには不利です。“関係性”や“順序”は、図解や動画で見せた方が速い。ここが図解×動画の出番です。
結論:BtoBは“図解×動画”で理解と納得を分業する
図解=情報設計(全体像・比較・手順を一瞬で)
図解の強みは、文章だと長くなる部分を「一枚で把握」させることです。
- 課題→解決(価値提案)
- 導入フロー(手順)
- 料金プラン(差分)
- 競合比較(判断軸)
この4つは特に図解向きです。
動画=体験設計(ユースケース・導入後の動き)
動画は「使う場面」を想像させるのが得意です。画面遷移、現場の雰囲気、運用の流れ。BtoBで重要な“納得”を補強できます。
成果はケースによる:指標で検証して改善する
図解×動画は、理解コストを下げ、迷いを減らしやすい設計です。ただし成果(問い合わせ・商談化)は業種や導線で変わるため、CV率や滞在時間、スクロール率などを見て検証しながら改善するのが現実的です。
まず作るべき「図解テンプレ」6枚(LP/資料共通)
ここからはテンプレです。図解はセンス勝負ではなく、「必要情報を、必要な順に並べる」ことが本質です。
①課題→解決(価値提案)
機能紹介より前に、課題と解決を1枚で示します。例:
- 課題:属人化/工数増/品質ばらつき
- 解決:標準化/自動化/可視化
②誰に効くか(ユースケース)
「うち向け?」を即答するパート。業種・部署・状況を具体化します。ユースケースは3つ程度に絞ると理解が速いです。
③どう動くか(導入フロー)
BtoBは“導入の手間”が不安要素になりやすいので、工程を見せます。契約→初期設定→運用開始→効果測定、のように段階を区切ります。
④いくらか(料金プラン)
料金は隠すより、比較の仕方(どう選べば良いか)を示す方が信頼につながりやすいです。プラン差は「機能の増減」より「解決できる範囲」で説明すると伝わります。
⑤なぜ選ぶか(競合比較)
比較表は強いですが、軸がズレると逆効果。価格だけでなく、導入支援・運用負荷・成果の出し方を軸にすると実務的です。
⑥信頼(事例・効果・体制)
最後の一押し。導入事例、言える範囲の定量効果、支援体制、セキュリティなどを整理します。“根拠が見える”と、問い合わせの心理的ハードルが下がります。
サービス紹介動画の構成テンプレ
まずは短尺(数分)を基本に、複雑さで調整する
動画尺に固定の正解はありません。まずは短尺(数分)から始め、商材の複雑さや視聴データ(離脱点)を見て調整するのが運用しやすい方法です。
冒頭10秒:結論(誰の何をどう解決するか)
最初に結論。「誰の、どんな課題を、どう解決するか」を先に言います。
中盤:ユースケース→仕組み→導入イメージ
- どんな現場で使うか(ユースケース)
- どう動くか(仕組み)
- どう始めるか(導入イメージ)
後半:事例・効果・FAQ
BtoBは最後に不安が残ります。FAQを入れると、疑問が解消されやすいです。例:
- どれくらいで効果が出る?
- 既存ツールと連携できる?
- 社内工数はどれくらい?
最後:CTAは1つ(次の一手を固定)
CTAは1つに絞ります。資料請求/問い合わせ/デモ予約など、目的に合わせて固定すると迷いが減ります。
図解×動画を“連携”させる導線設計(LP/資料/営業)
動画の配置はケースによる:前提共有→動画が安全
動画を最上部に置くのが良いケースもありますが、目的・回線・読み手の状況で変わります。堅い設計は、図解で前提(何の話か)を共有してから動画で確信を作る流れです。
おすすめの順番:
- ファーストビュー:課題→解決の図解(約束)
- 次:ユースケース図解(自分ごと化)
- その後:動画(確信を作る)
- 事例/料金:判断材料
- CTA:次の一手
図解→動画→事例/料金→CTA の順番で迷いを減らす
「理解→納得→判断→行動」の順番を崩さない。これが導線設計の要点です。
ホワイトペーパー/提案書へ転用して回収する
図解が整うと、LPだけで終わりません。ホワイトペーパー、展示会資料、営業提案書に転用でき、制作コスト回収がしやすくなります。
失敗しやすいパターンと回避策
図解が「飾り」になっている
見た目が綺麗でも、判断材料(料金・比較・事例)がないと“分かった気がするだけ”になります。テンプレ6枚のうち、どこが欠けているか点検します。
動画が「会社紹介」で終わっている
会社の理念は悪くありませんが、サービス理解を後回しにすると離脱しやすい。結論→ユースケース→導入イメージを優先します。
専門用語が多く、前提が共有されていない
略語・専門用語は、使う前に短く定義する。前提がズレると、理解が止まります。
CTAが複数で、行動が止まる
CTAは1つ。複数の出口は迷いを生みます。“次の一手”を固定して、動ける状態にします。
内製/外注の進め方(要件整理・素材準備・レビュー)
まず決める5項目(誰に/何を/どう/根拠/CTA)
- 誰に(ターゲット)
- 何を(課題と解決)
- どう(導入フロー/仕組み)
- 根拠(事例/数字/体制)
- CTA(次の一手)
素材準備チェックリスト(図・数字・事例・画素材)
- 代表ユースケース3つ
- 導入フロー(工程)
- 料金プラン(差分)
- 競合比較の軸
- 事例(言える範囲の数字)
- 画面/現場素材(Bロール)
レビュー観点(伝わるか/迷わないか/次へ進めるか)
- 初見で「何のサービスか」言えるか
- 誰向けか分かるか
- 価格/導入の不安が残っていないか
- CTAが1つに絞られているか
よくある質問(FAQ)
Q1. 図解は何枚作れば十分ですか?
事業や商材の複雑さによりますが、まずは「テンプレ6枚」を揃えると全体が崩れにくいです。必要に応じて、ユースケースやFAQを追加します。
Q2. サービス紹介動画は何分が最適ですか?
固定の正解はありません。まずは短尺(数分)から始め、複雑さや視聴データ(離脱点)を見て調整するのが現実的です。
Q3. 図解と動画、どちらを先に作るべきですか?
基本は図解が先です。図解で前提・順番・判断材料が固まると、動画の台本が一気に作りやすくなります。
Q4. 事例や数字が少ない場合はどう見せればいい?
言える範囲で「導入プロセス」「支援体制」「成果の方向性(例:工数削減・属人化解消)」を整理します。断定は避け、条件を明記すると信頼を落としにくいです。
Q5. 内製と外注、どこまで自社でやるべきですか?
自社でやるべきは「誰に/何を/根拠/CTA」の意思決定です。制作(図解化・動画編集)は外注すると品質が安定しやすい一方、運用改善は社内で回すと早いケースが多いです。
まとめ
BtoBサービスを分かりやすくする鍵は「情報の順番」と「視覚化」です。図解は全体像と判断材料を短時間で理解させ、動画はユースケースと導入イメージで納得を作る。両者を連携させることで、「結局なにをしてくれるの?」を解消し、次の一手(問い合わせ・資料請求・デモ)へ進みやすい状態を作れます。
ただし成果はケースによるため、指標(CV率、滞在、クリック等)を見て検証し、改善を積み上げる運用が現実的です。
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