
展示会や商談会で動画を使いたいと考えたとき、多くの企業はまず「会社紹介動画を1本作ればよいのでは」と考えます。
もちろん、それで足りるケースもあります。
ただ、実務ではブース前・商談中・商談後で相手が知りたいことが変わるため、1本ですべてを担わせると、どこかで使いにくさが出やすくなります。
この記事では、展示会動画は1本で足りるのかをテーマに、ブース前・商談中・後追いで分ける使い方を整理します。
展示会動画は「1本あれば十分」とは限らない
会社紹介動画は用途で構成を変える考え方が必要
会社紹介動画やPR動画は、どこで使うかによって役割が変わります。
ホームページで使う動画、営業で使う動画、SNSで使う動画では、見せ方や求められる情報量が同じとは限りません。
そのため、展示会や商談会でも、動画の役割を接点ごとに分けて考えるほうが整理しやすくなります。
展示会・商談会では接点ごとに相手の知りたいことが違う
展示会や商談会では、相手との接点が一度では終わらないことが多いです。
ブース前で目に入る段階、営業担当と話す段階、名刺交換後に思い出してもらう段階では、求められる情報が変わります。
そのため、一般的には1本の動画で全部を済ませるより、接点ごとに役割を分けたほうが使いやすいことが多いです。
まず分けたい3つの接点
ブース前で使う動画
ここでの目的は、詳しく理解してもらうことより、足を止めてもらうことにあります。
展示会の通路で歩いている人に対して、最初から長い説明を入れても、見てもらいにくいことがあります。
商談中に使う動画
商談中の動画は、営業担当の説明を置き換えるものというより、説明を補助するものとして使うほうが実務では扱いやすいです。
何屋か、どんな強みがあるか、導入イメージはどうかを短く整理する役割が向いています。
後追いで送る動画
名刺交換後や商談後に送る動画は、その場での熱量を保つ補助になります。
この段階では、ブース前のような“足止め”ではなく、思い出しやすさや再確認しやすさが重要になりやすいです。
ブース前の動画で先に整えたいこと
足を止めてもらうことを優先する
ブース前の動画は、一般的には説明の深さより目に入った瞬間の分かりやすさを優先したほうが機能しやすいです。
最初の数秒で「何の会社か」「何の製品か」「何のサービスか」が見えないと、立ち止まってもらいにくくなります。
会場条件によっては、音がなくても伝わりやすい見せ方が役立つ
展示会場では、必ずしも音をしっかり聞いてもらえるとは限りません。
そのため、ケースによっては次のような見せ方が役立つことがあります。
- 一目で業種が分かる
- 何の製品・サービスか見て取れる
- 文字や視覚だけでも大まかな意味が伝わる
長く説明しすぎない
ブース前で流す動画に、会社概要、サービス詳細、事例、代表メッセージまで全部を入れると、どこを見ればよいか分かりにくくなります。
展示会の入口としては、短く、何者かが分かることを優先したほうが整理しやすいです。
商談中の動画で先に整えたいこと
何屋か、誰向けかを短く整理する
商談中の動画では、長い会社紹介より、次の3点が短く整理されているほうが使いやすいです。
- 何をしている会社か
- 誰のどんな課題に向いているか
- 何が違いか
短くても判断材料になる情報があると、営業の説明補助として機能しやすくなります。
口頭説明の補助として使う
商談中の動画は、営業担当が黙って流すためのものというより、話しながら補助に使うほうが実務では使いやすいです。
動画がすべてを説明するのではなく、「口頭だけだと伝わりにくいところ」を補うイメージです。
事例や流れを見せる素材を入れる
製品やサービスの説明だけでは、商談相手が導入後の姿を想像しにくいことがあります。
商談中の動画では、次のような素材があると説明の負担を減らしやすくなります。
- 導入の流れ
- 使っている様子
- 実績や事例の一部
後追いで送る動画で先に整えたいこと
商談内容を思い出しやすい構成にする
後追いで送る動画は、その場で見せる動画とは役割が違います。
ここでは「初見で足を止めること」ではなく、話した内容を思い出してもらうことが先に来ます。
そのため、商談で触れた内容とつながる構成のほうが機能しやすいです。
長尺より“再確認しやすさ”を優先する
後追い動画は、一般的には長尺よりも、短く見返しやすいもののほうが受け取られやすいです。
忙しい相手ほど、後からもう一度見直す負担は小さいほうがよいためです。
問い合わせや次の行動につながる終わり方にする
後追いで送る動画は、ブース前よりもCTAと相性が良い場面があります。
ただし、強い売り込みだけにすると見られにくくなるため、次の行動が分かる終わり方が使いやすいです。
- 詳細資料を見る
- 問い合わせる
- サービスページを確認する
1本ですべてを済ませようとすると起こりやすいズレ
ブースでは長い
会社紹介動画をそのままブースで流すと、内容が丁寧でも、展示会の入口としては長く感じられることがあります。
最初の接点では、情報量より分かりやすさが優先されやすいからです。
商談では浅い
逆に、ブース前用に短く作った動画だけでは、商談の場では情報が足りないことがあります。
「何となく分かった」で終わり、具体的な相談に入りにくいこともあります。
後追いでは残りにくい
その場の雰囲気で見る動画と、後から見返す動画では、求められる整理が違います。
ブース用の動画をそのまま送っても、後追いの資料としては弱いことがあります。
展示会・商談会前にやっておきたい実務チェック
何の接点で使う動画なのか
まず、
- ブース前
- 商談中
- 商談後
のどこで使うのかを決めることが必要です。
ここが曖昧だと、役割が混ざりやすくなります。
どこまでを動画で見せるのか
動画で全部を伝える必要はありません。
何を営業担当が話し、何を動画で補うのかを分けておくと、動画の長さや構成も決めやすくなります。
誰がどの場面で見せるのか
展示会では、動画の出来だけでなく、誰がどう使うかも重要です。
営業担当が操作するのか、モニターで自動再生するのか、後追いメールに入れるのかで、必要な尺や見せ方は変わります。
展示会後にどう送るのか
商談後フォローを考えるなら、その場で終わる動画だけでなく、後で送れる形もあると便利です。
メール添付、URL送付、営業資料との併用など、使い方まで決めておくと再利用しやすくなります。
よくある質問
Q1. 展示会動画は会社紹介動画1本で足りますか?
足りる場合もありますが、一般的には接点ごとに役割を分けたほうが使いやすいことが多いです。ブース前、商談中、商談後では相手の知りたいことが変わるからです。
Q2. ブース前の動画はどれくらいの長さがよいですか?
ケースによりますが、一般的には長く説明しすぎるより、何屋かが分かる短い見せ方のほうが展示会では扱いやすいです。
Q3. 商談中の動画は営業担当の説明とどう分ければよいですか?
営業担当が話す内容をすべて動画に入れるのではなく、口頭だけだと伝わりにくい部分を補う使い方が実務では進めやすいです。
Q4. 展示会後のフォロー動画は必要ですか?
必要になることがあります。特に、その場で話した内容を思い出してもらいたいときや、社内共有してもらいたいときには役立ちます。
Q5. 1本の撮影から複数の展示会用動画を作れますか?
作れる場合は多いです。用途を分けて設計すると、展示会用にも展開しやすくなります。
まとめ
展示会動画は、必ずしも1本で全部を担わせる必要はありません。
むしろ、ブース前・商談中・後追いで役割を分けたほうが、営業の現場では使いやすくなることがあります。
特に意識したいのは、次の3点です。
- ブース前は足を止める役割、商談中は説明補助、後追いは再確認用と分けること
- 1本ですべてを済ませようとせず、接点ごとに役割を整理すること
- 展示会でどう見せるかだけでなく、商談後にどう使うかまで考えること
展示会や商談会で動画を活かすには、作り方より先に、どの場面で何をさせる動画なのかを決めることが大切です。
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