
展示会・商談会では動画が営業資料を補足する
展示会や商談会では、限られた時間の中で自社の商品・サービスを分かりやすく伝える必要があります。パンフレットや営業資料だけでは、製品の動き、導入後のイメージ、サービスの流れ、現場での使われ方が伝わりにくい場合があります。
そこで活用しやすいのが動画です。動画を営業資料に組み込むことで、担当者の説明を補足し、初めて聞く人にも短時間で理解してもらいやすくなります。
ただし、展示会・商談会で使う動画は、通常の企業PR動画とは少し役割が異なります。かっこいい映像を流すだけでなく、商談相手が知りたい情報を短く整理し、次の相談や問い合わせにつなげる構成が必要です。
展示会・商談会で動画を活用するには、営業資料のどの場面で、何を補足するために動画を使うのかを決めることが大切です。
この記事では、展示会・商談会で使える動画の種類や、営業資料に組み込む映像活用法を実務目線で解説します。
営業資料に組み込みやすい動画の種類
営業資料に動画を組み込む場合、1本の動画ですべてを伝えようとすると長くなりすぎることがあります。目的ごとに動画を分けることで、展示会や商談会の場面に合わせて使いやすくなります。
1. 会社紹介動画
会社紹介動画は、初対面の相手に企業の概要や信頼感を伝えるために使いやすい動画です。展示会のブースで流したり、商談の冒頭で短く見せたりすることで、会社の雰囲気や事業内容を理解してもらいやすくなります。
営業資料に組み込む場合は、企業理念や沿革だけでなく、現在の主力事業、対応できる範囲、取引先に提供できる価値を整理して見せることが重要です。
入れたい内容は次の通りです。
- 会社の事業内容
- 主なサービス・製品
- 対応エリアや対応業界
- 設備・拠点・現場の様子
- 企業としての強み
- 問い合わせや商談につながる導線
2. 製品・サービス紹介動画
製品・サービス紹介動画は、展示会・商談会で特に使いやすい動画です。資料だけでは説明しにくい仕組み、特徴、使い方、導入後の変化を映像で見せることができます。
製品紹介では、外観だけでなく、動作、サイズ感、利用シーン、導入前後の違いを見せると伝わりやすくなります。サービス紹介では、相談から導入までの流れ、担当範囲、サポート内容、よくある課題への対応を図解やテロップと組み合わせると分かりやすくなります。
商談相手が知りたいのは、単なる機能一覧ではなく「自社に導入すると何が変わるか」です。営業資料と動画を組み合わせ、課題解決の流れを見せましょう。
3. 操作デモ・利用シーン動画
操作デモや利用シーン動画は、製品やシステム、設備、アプリ、機械、専門サービスを扱う企業に向いています。実際の動きや使用場面を見せることで、口頭説明だけでは伝わりにくい部分を補えます。
展示会では、来場者が短時間で理解できるよう、操作の流れを短く編集することが大切です。商談会では、相手の関心に合わせて、必要な部分だけを見せられるように複数の短尺動画を用意しておく方法もあります。
デモ動画で意識したい内容は次の通りです。
- 実際の操作手順
- 利用前と利用後の違い
- 現場で使う場面
- 担当者が迷いやすいポイント
- 導入後の運用イメージ
4. 導入事例・お客様の声動画
導入事例やお客様の声動画は、商談相手の不安を減らすために有効です。自社が説明するだけでなく、実際に導入した企業や利用者の声を見せることで、検討材料を増やせます。
特にBtoB商談では、導入前の課題、選んだ理由、導入後の変化、社内での反応などが参考になります。すべてを長く語る必要はありません。営業資料の中では、商談相手の業種や課題に近い事例を短く見せると使いやすくなります。
ただし、顧客名、社名、ロゴ、担当者の顔、導入効果などを公開する場合は、事前の許可や表現確認が必要です。
5. 比較・課題解決型動画
比較・課題解決型動画は、商談相手が検討段階にいる場合に使いやすい動画です。競合との違いを直接的に言いすぎるのではなく、よくある課題に対して、どのような考え方で解決できるかを整理して見せます。
たとえば、以下のような切り口があります。
- よくある課題と解決の流れ
- 導入前に確認すべきポイント
- 選定時に比較されやすい項目
- 失敗しやすい導入パターン
- 自社サービスが向いているケース
比較表現を使う場合は、根拠のある内容にすることが重要です。誤解を招く表現や過度な優位性の強調は避けましょう。
展示会・商談会で動画を使うタイミング
動画は、展示会や商談会のどこで使うかによって役割が変わります。ブースで流す動画と、商談中に見せる動画、商談後に送る動画では、適した長さや内容が異なります。
| 使用場面 | 動画の役割 | 向いている内容 |
|---|---|---|
| 展示会ブース | 立ち止まるきっかけを作る | 製品の動き、サービスの特徴、実績、短いPR映像 |
| 商談の冒頭 | 会社やサービスの概要を短く共有する | 会社紹介、サービス概要、課題提起 |
| 商談中 | 説明しにくい部分を補足する | デモ動画、導入事例、操作手順、比較ポイント |
| 商談後 | 社内共有や再検討を促す | 提案内容の要点、導入事例、サービス説明動画 |
| メール・資料送付 | 検討を継続してもらう | 短尺の説明動画、Webページ掲載動画、FAQ動画 |
展示会ブースでは、音が聞こえにくい場合もあるため、字幕や図解で内容が伝わる構成が向いています。商談中に使う動画では、営業担当者の説明と重複しすぎないよう、補足資料として使うことが大切です。
営業資料と動画を組み合わせる時のポイント
営業資料に動画を組み込む場合、動画だけで完結させる必要はありません。むしろ、資料と動画の役割を分けることで、商談全体が分かりやすくなります。
資料では数字や条件を整理する
料金、仕様、導入条件、比較表、スケジュールなどは、動画よりも資料で整理した方が見返しやすい場合があります。動画は、資料だけでは伝わりにくい動きや雰囲気、利用シーンを補足する役割にすると使いやすくなります。
動画では動きや導入後のイメージを見せる
製品の動作、サービスの流れ、スタッフ対応、導入後の現場イメージは動画と相性が良い内容です。営業資料の該当ページにQRコードやリンクを入れ、必要なタイミングで動画を見せられるようにすると便利です。
商談相手が社内共有しやすい形にする
商談後、相手企業の担当者が社内で検討内容を共有することがあります。その際、短い動画があると、口頭説明だけよりも内容を伝えやすくなります。商談後に送る動画は、短く要点が分かる構成にしましょう。
複数パターンを用意する
展示会用、商談用、商談後フォロー用を同じ動画で兼用すると、長すぎたり情報が足りなかったりすることがあります。できれば、同じ素材から複数パターンを作ると活用しやすくなります。
- 展示会ブース用の短尺ループ動画
- 商談用の説明動画
- 導入事例の短尺版
- 商談後に送るフォロー動画
- Webサイト掲載用のサービス紹介動画
業種別・展示会動画の活用例
展示会・商談会で使う動画は、業種によって見せるべき内容が変わります。自社の商品・サービスの特徴に合わせて、動画の役割を決めましょう。
| 業種・用途 | 使いやすい動画 | 営業資料との組み合わせ方 |
|---|---|---|
| 製造業 | 製造工程、設備紹介、品質管理、製品デモ | 仕様表や導入事例と組み合わせる |
| IT・システム | 画面操作、導入フロー、課題解決デモ | 機能一覧や料金表と組み合わせる |
| 建設・設備 | 施工事例、現場の流れ、ビフォーアフター | 図面、工程表、事例資料と組み合わせる |
| 専門サービス | 相談の流れ、支援範囲、導入事例、FAQ | サービス資料や課題整理シートと組み合わせる |
| 食品・商品開発 | 製造現場、商品特徴、利用シーン、売り場提案 | 商品カタログや販促資料と組み合わせる |
| 観光・地域PR | 施設紹介、体験内容、地域の魅力、来訪イメージ | パンフレットや企画書と組み合わせる |
動画に向いているのは、動き、現場感、利用イメージ、導入後の変化です。一方で、細かな条件や数値は資料で補うと、商談中も見返しやすくなります。
商談後フォローにも動画を活かす
展示会や商談会で動画を見せた後は、商談後のフォローにも活用できます。商談相手が社内で検討する際、短い動画があると、他の担当者へ内容を共有しやすくなります。
商談後フォローで使いやすい動画は次の通りです。
- サービス概要を短くまとめた動画
- 導入事例動画
- 操作デモ動画
- よくある質問への回答動画
- 提案内容と近い活用シーンの動画
商談後に送る動画は、長すぎないことが重要です。相手が社内共有しやすいように、要点が分かるタイトル、補足資料、問い合わせ先、次回相談への導線をセットで送ると使いやすくなります。
動画制作前に確認したい情報・権利・表現
展示会・商談会向けの動画では、製品情報や事例情報を扱うことが多いため、公開前の確認が重要です。特に、営業資料や広告、Webサイトにも展開する場合は、使用範囲を事前に整理しておきましょう。
確認したい項目は次の通りです。
- 製品名・サービス名・仕様が現在の情報と合っているか
- 価格や導入条件に変更の可能性がないか
- 導入事例の掲載許可があるか
- 顧客名・ロゴ・担当者名を出してよいか
- 社外秘情報や機密情報が映っていないか
- BGMや写真・図版・映像素材の使用権利を確認しているか
- 他社比較や性能表現に根拠があるか
- 広告やWebサイトにも二次利用できる素材か
展示会向けに急いで作った動画を、後からWebサイトや広告に使いたいとなる場合もあります。制作前に、使用範囲を広めに想定しておくと再編集しやすくなります。
動画制作会社に相談する前に整理したいこと
展示会・商談会向けの動画を制作会社へ相談する場合は、動画の見た目だけでなく、営業現場でどう使うかを整理しておくことが大切です。
相談前に整理したい項目は以下の通りです。
- 展示会・商談会の開催時期
- 動画を使う場所
- ブース用・商談用・商談後フォロー用のどれが必要か
- 紹介したい商品・サービス
- 営業資料やパンフレットの有無
- 動画で見せたい製品・現場・事例
- 撮影が必要な場所
- 既存の写真・動画素材の有無
- Webサイトや問い合わせフォームへの導線
- 商談後に送る資料やURL
- 公開後に確認したい成果
展示会・商談会向けの動画は、完成した映像だけでなく、営業資料、QRコード、Webページ、問い合わせフォーム、商談後メールまで含めて設計すると活用しやすくなります。
よくある質問
展示会ブースで流す動画はどのくらいの長さがよいですか?
会場では来場者が長時間立ち止まるとは限らないため、短く要点が伝わる構成が向いています。音声が聞こえにくい場合もあるため、字幕や図解で内容が分かるようにしておくと使いやすくなります。
営業資料に動画を入れる場合、どのように見せればよいですか?
資料内にQRコードやリンクを入れ、商談中に必要な場面で再生できるようにすると便利です。資料では数値や条件を整理し、動画では動きや利用シーンを補足するように役割を分けましょう。
商談後に動画を送るのは有効ですか?
有効な場合があります。商談相手が社内で検討内容を共有する際、短い説明動画や導入事例動画があると、サービス内容を伝えやすくなります。問い合わせ先や次回相談への導線も一緒に送ると分かりやすくなります。
既存の会社紹介動画を展示会用に使えますか?
使える場合があります。ただし、展示会では短時間で伝える必要があるため、そのまま流すよりも短尺版に再編集した方が使いやすい場合があります。製品・サービスの説明や商談導線を追加することも検討しましょう。
展示会動画をWebサイトや広告にも使えますか?
使える場合があります。ただし、BGM、出演者、顧客事例、社名・ロゴ、製品情報などの使用範囲を確認する必要があります。制作前にWebサイトや広告にも使う予定があることを整理しておくと、再編集しやすくなります。
まとめ
展示会・商談会で使える動画は、営業資料を補足し、商品・サービスの理解を助ける役割があります。会社紹介、製品紹介、操作デモ、導入事例、課題解決型動画などを目的に合わせて用意すると、限られた商談時間でも伝えやすくなります。
営業資料では数値や条件を整理し、動画では動き、現場感、利用シーン、導入後のイメージを見せると効果的です。展示会ブース、商談中、商談後フォローで動画の役割を分けることで、営業活動全体に組み込みやすくなります。
また、展示会・商談会向け動画では、製品情報、顧客事例、BGM、図版、他社比較、広告利用の可否などを事前に確認することが重要です。動画を作って終わりではなく、営業資料、Webサイト、問い合わせフォーム、商談後のフォローまでつなげて設計しましょう。
広島で動画制作や映像を活用した集客をお考えの方は、企画から撮影・編集・運用まで相談できる「広島動画制作.com」へお問い合わせください。


